終わりと始まりと連環と
この数日というもの、連日「平成最後の」という言葉を聞き続けて食傷ぎみ。
しかし、テレビで退位の礼を見て、陛下の天皇としての最後のお言葉を聞いて、あと数時間で本当に平成が終わるというところまで来ると、感慨深くこれまでのことを思い出した。
平成の始まりに大学生になって社会と関わりだして、それからあっという間に30年。
まがりなりにも社会人として独立し、身体も心も壊すことなく、災害にも事故にも遭わずに今日の日を迎えられたことは、幸い以外のなにものでもないだろう。
いまここにいる自分は、30年前に思い描いていた自分とは残念ながらだいぶ違う。
だいぶ違う理由は自分の能力不足でもあり努力不足でもあり、自分で自分に夢を見過ぎていたせいでもある。
平成は、乖離していく夢と現実と、それを統合しようとする努力ともういいやと諦める気持ちとのせめぎ合いのうちに過ぎていった。いや、どちらかというと、怠惰な自分がすぐに顔を出して、もういいじゃん、と自分を甘やかし続けた。
そして着地点はまだ見つからない。
この歳にしてまだあれこれと迷い続けて漂っている。
学生時代の友人は、令和という年号に「平成の時代に膨れ上がった混沌としたものが、収まるべきところに収まって調和する」印象を受けたと言っていたけれど。
来たる新しい時代は。
誰しもがしあわせな時代であれと願う。
日本に限らない。この世を覆う混沌が、すっきりと整えられてゆくことを願う。
自分も、己れの混沌を収めるべく、肩の力を抜いて自然に伸びやかに生きていきたい。
そして夢を、見なおしたい。
0コメント