水戸行き補遺ー20170827

虫に刺される


その後、那珂川の土手に行こうとして坂下の家の前で信号待ちをしているときに、イラガの幼虫に足を噛まれた。
足首がチクリとしたので蚊に刺されたのかと思ったが、それにしては痛い。足首の痛むところを手で払ってからふと地面に目をやってギョッとした。蛍光黄緑の小さな虫が這っている。
まさか。
これに噛まれたの? 
初めて見る虫の気味悪さと足の痛みに、もしかして毒でもあるのかなと不安になりつつも、深刻さの足りない自分は川を見たいばかりにそのまま土手までてくてく歩き、それなのに河川敷の樹木のせいでまったく川が見えないことにがっかり。しかたなく、千歳橋を撮る。

とりあえず歩く

足は変にジクジクしていたけれど、ネットで調べてみるとそんなに心配するほどのこともないみたいなので、そのままにしておいた。
いや確かに不安ではあったけれど、ストッキング越しの襲撃だったおかげか、ネットの体験談で出てくるような激痛も腫れもない。直に刺されなくてよかった。死なないならまあ、大丈夫だ。
ということで歩き続け、来た時のバス停に戻る。好便がないので、次のバス停までちょっと歩いてみることに。

バス停ちかくの洋菓子店。

電業所。耳慣れない単語となんだかよくわからない風情に、思わずシャッターを切る。

だんだん暑さ負けしてきて、ろくにシャッターを切れなくなった。
3個目のバス停で力尽き、ここで次のバスを待つことに。もう何十分待ってもいい。
目の前には自分好みの理髪店があるのに、やっぱり動けない。街路樹と隣の花屋さんとの組合せでいい感じなのに… カメラを構える代わりにじっとその佇まいを見つめる。夏に出歩くなら帽子は必須。曇りだという天気予報を鵜呑みにした自分の失敗だ。

水戸城三の丸の空堀

お昼を食べて少し元気を回復したので、水戸城のまわりをぐるりと。
三の丸の空堀は、覗き込んでみたらほぼ垂直。こんなところを甲冑着込んで駆け下りて駆け上って、命を落とさない方が奇跡じゃなかろうか。

東武館と水戸市水道低区配水塔

空堀を端まで歩くと、変な取り合わせの建物群が目に入った。和食のお膳の隣にデコレーションケーキが置いてあるような感じ。

三の丸内の孔子廟

屋根の上にいるものが気になる。
門の屋根の飾り瓦には犬みたいなものがうずくまっている。奥の建物も同じく。
鴟尾は火除けのおまじないだから立派な魚の姿をしているのは頷けるのだけど、奥の建物の鴟尾は頭から水を吹き出している意匠で、こういうのは初めて見た。鯨みたい。

弘道館への道


弘道館前の大手橋

大手門の復元工事中のため、ここから先の攻城は断念。

水戸駅、鹿島臨海鉄道ホーム

控えめな開業30周年の主張。

大洗駅

乗り換えの時間待ち。時が止まったよう。

鹿島神宮駅

ディーゼル車のゴーッといううなりと、扇風機が回るだけの車内。冷房が効きすぎているJRの電車に慣れた身にはこの暑さはつらい。
車窓を見ているつもりがほとんど白昼夢のなかで、気がついたら終点の鹿島神宮駅だった。夕方の日差しがきつい。肌がじりじりと焼け焦げるようだ。

北浦

鹿島神宮駅から鹿島線に乗り換えて佐原へ向かう。
駅を出るとすぐに電車は北浦を渡る。
凪いだ湖面に夕日がきらきらと輝いてまぶしい。
本日最後の絶景。

陽は中天を過ぎて 2nd season

第二人生。 ここから歩いていこう、 鮮やかな夕映えのなかを。 大丈夫、自分はまだ生きている。

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