東京寫眞帖 20170722
大崎の一角はなんとなく苦手で、これまで足を運んだことはなかった。
地図を眺めていてもあまり興味をそそられない。
川と大きな道路と線路とに三方を囲まれて、頭を押さえつけられた行き止まりの土地。地図から受けるそんな薄暗い印象のせいだろうか。
けれど最近の朝ウォーキングで歩いてみたいところはだいたい歩いてしまったので、ようやくこの辺りを攻めてみる気になった。
戸越銀座から第二京浜沿いを北上して百反通りに入り、峰原通りをたどる。
早朝の通りはまだ眠りの中で、ときどき、開け放たれた窓から目覚まし時計の音がする。
ゆるくカーブする道は立正大学の前あたりから急な坂になる。
目黒川へ向かってするどく落ち込む坂道に影を落とす緑の並木。
きれいだな、
木々の枝を見上げながら歩く速度を少し緩める。
と、看板が目に入った。
道路整備予定の案内。
さきほど通り過ぎた百反通りからこの峰原通りを貫く幅広で真っ直ぐな道の計画。
道は、せまくてゆるくうねる、先の見えない道がいい。
まっすぐで広い道路は確かに便利だけれど、そんなのっぺりした道になんの興趣があるだろう…
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