六郷水門から多摩川河口まで
もう少し晴れるかと思っていたのに、空は重たい曇天。けれど雨は降らないという予報だったので、久しぶりで自転車をひっぱり出した。
ようやくいい季節になった。
今日も行き先は多摩川。
うちから多摩川に出るなら第二京浜を延々と降るルートがいちばんわかりやすいが、この道は交通が激しいうえに歩道が狭くて、心臓に悪いことこのうえない。ということで、池上から雑色を通って多摩川に出るルートを試してみることに。
池上駅前と雑色の商店街ではさすがに自転車を降りたものの、それ以外はわりと快適な道のりだった。なにより、車がすぐ傍をひっきりなしに通りすぎるという恐怖を味わわないで済むのがありがたい。
雑色駅を過ぎて第一京浜を渡り、そのまま道なりに行けば、六郷水門に出る。多摩川はすぐ目の前だ。
水門の手前で自転車を停める。
手前のこんもりした木立といい、水門から見える川べりの葦の群れといい、煉瓦の建物といい、まるで西洋の絵画を見ているみたいな気分。
六郷水門からだと河口まではあっという間で、走ったという実感もないうちに終点・五十間鼻に到着。いつものようにサイクリングや釣の人がちらほら。
今日ははじめて弁天橋を渡って鳥居のそばまで。ベンチに腰掛け、飛行機が降りてくるのをぼんやりと眺めることしばし。
秋になって、河原にはすすきの穂が目立つようになった。嫌われもののセイタカアワダチソウまでが、光るようなすすきの白とのコントラストできれいに見える。…ひょっとして、豊葦原ってこういう感じの風景なのだろうか。
帰りは欲張って丸子橋まで走ったら、最後はなんだか足がいうことを聞かなくなった。
多摩川は緩やかな湾曲が美しくて、いつまでも走りたくなってしまう。今日はあいにくの天気だったけれど、また晴れた日に、遠い山々の見える日に走りに来よう。
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