新御徒町・佐竹商店街

お稽古帰り、まだ日が高かったのといい陽気だったのとで、街歩きを思い立った。
行き先は新御徒町の佐竹商店街。
地図で見かけるたびに、この長く伸びるアーケード街が気になっていたのだけれど、新御徒町には降りるような用事も特になく、なかなか足が向かなかった。ということで、今日は千載一遇の機会。
しかし、この商店街、北の端につくばエクスプレスの駅出口ができてしまい、言うなれば駅直結の商店街なだけに、どれほど「らしさ」が残っているだろうか… と一抹の不安を覚えてもいた。
が。
それは杞憂だった。
杞憂どころか、昭和のままに寂れてしまった商店街がそこにはあった。
本当にここは現代の東京なんだろうか。

商店街北口。
駅出口のすぐそば。

長く伸びるアーケード街。
道が少し曲がっていて、先が見通せないのがまたよし。

洋品店「ふしぎどう」
ネーミングがなんとも。

商店街の中ほどの四つ角。
洋品店と精肉屋さんが向かい合う。
精肉屋さんの南向いはクリーニング屋さん。入り口を開け放って仕事をしていたので写真は遠慮したけれど、あれでは冬場は寒いだろうな…

商店街は途中ですこし大きな通りを渡る。
渡ったところには「尾張屋」さん。
閉店しているようだけど、元はなんのお店だったんだろう? カウンター数席のおそば屋さんか、タバコ屋さんか…

尾張屋さんのすぐ近くには、昔なつかしいおもちゃ屋さん。お店の上部にある丸模様のついたタイルがまた昭和。
おもちゃ屋さんの隣にはお茶屋さんとふとん屋さんが並ぶ。ふとん屋さんもすでに店じまいしているようだけれど、木枠のついたガラス戸が渋い。

そして、入ろうかどうしようか悩んだ喫茶店。結局、食べてる暇があったら歩いて写真撮りたい、と思ったせいで入らずじまい。ちょっと後悔…

またまた洋品店。

商店街の南の端。
なんのお店かよくわからない「Bessy Ross」。

ところで、精肉屋さんの四つ角をまがった先には秋葉神社があって、明るい中紅色の山茶花がこじんまりしたお社に文字どおり華を添えていた。写真を撮りたかったけれど、神社についでに寄る、というのは失礼なので今日は遠目から眺めるだけに。また今度、お参りにこよう。
神社の並びには、時を止めたかのような風情ある家屋。

都合3回くらい、この商店街を行ったり来たりしたけれど、上野や御徒町からさほど離れていないにもかかわらず、人の気配があまりなく寂寥感ただよう昭和の街並みに、どこか遠くの地方都市へ来たかのような感覚を味わった午後だった。

陽は中天を過ぎて 2nd season

第二人生。 ここから歩いていこう、 鮮やかな夕映えのなかを。 大丈夫、自分はまだ生きている。

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