好物なのに。

またやってしまった。

会社の食堂の揚げものは、油が合わないのかなんなのか、必ず後で具合が悪くなるというのに、今日のお昼はついつい好物の海老につられて天丼なんぞをとってしまったのだ。

ふにゃりとした衣に包まれた海老を三本もたいらげ、お昼休みが終わった時にはお腹の底のほうがじくりと痛み出し、会社から帰るころには手足の先が冷たくなり。

何度もこういう目に遭っているのに学習しない自分に呆れるばかり。そういえばまだまだお酒が飲めた頃は、飲み会のたびに飲みすぎて、「もうあんなに飲んだりしない」と毎回反省しては周りに「また？」とか言われてたっけ… 我慢しようと思ってもなかなかできないからこそ好物なんだろうけど。

ふと思った。

もしも自分が中世の殿様かなんかだとしたら、簡単に仕留めることのできる標的なんだろうなあ。好物にちょっと毒を仕込みさえすればいいんだから。やれやれ。

とりあえずしばらくは揚げものはご法度だ。