お会式
今日は近所のお寺のお会式。
ここに越してきて初めて、日蓮宗のお寺では日蓮の命日、10月13日の前後にお祭りをすることを知った。
これまでの数年はお会式が平日にあたっていて、お祭りを見るよりははやく家に帰ってゆっくりしたかったのと、白い花で飾られた万灯が、冷たい夜風とあいまって淋しい気分をかきたてるのとで、まともに見たことがなかった。
けれど今日は日曜日。たまたま明日は有休をもらっていることでもあるし、鉦や団扇太鼓の音に惹かれるままに外に出てみた。
間近で見る万灯は、中心に五重の宝塔、てっぺんから枝垂れ桜のように宝塔の周囲を覆う白い花飾り。万灯を内部から照らし出すのは柔らかな橙色の灯り。そして五重塔の下部には寺紋を染め抜いた紫色の幕。
先導するのはお坊さんで、お坊さんのすぐ後ろに纏、鳴り物、そして万灯が続く。
お坊さんが手にした提灯には、お寺の名前とそのお寺がある町の名前が書かれていて、驚いたことに、久が原や池上、徳持、さらに鈴ヶ森など、だいぶ遠い地名がちらほら見受けられる。てっきり、神社のお神輿のように、近所の町内ごとに万灯を出しているのだとばかり思っていたのだけれど、いったい彼らはどうやってここまで来ているのだろう。
境内の屋台でたい焼きを買い求めて、はふはふしながら纏見物。
基本の動きは同じでも、人によって派手に回したり、ゆーっくり回したり、纏のひらひらをきれいに広げたりザッと閉じたり、その緩急のつけ方もさまざま。イケメンのお兄さんたちが纏をさばくのもかっこいいけど、きりっとした女の子が纏を振る姿というのもまた目の保養。
たいがい纏は一組に一本だけど、たまに纏が二本いるところもあって、なかなかの見応え。
最後の万灯が境内に入るのを見届けて撤収。
お寺ごとに微妙に鳴り物の音色も纏の振り方も違うからか、ずうっと見ていてもぜんぜん飽きなかった。
これは来年もまた見たいな。
0コメント