役割の変化

飛び石連休の後はそれほど仕事もなくて、わりと余裕でいちにち過ごし、あとは定時を待つだけになった4時半すぎ、声がかかった。
一緒に見てほしいものがあるんだけど、いま準備中なのでもう少し待ってください。
もう少しってどのくらいなんだろ… 一抹の不安を覚えつつも、忙しそうな彼女に遠慮して、うん、とだけ頷いた。
そして案の定というべきか、30分経ち1時間経ち… 
ひまつぶしにと手をつけたリストの突合作業にも飽きて、彼女の「すぐ」はソ連人並みだな、と心の中で愚痴を吐く。自席から様子を伺うと、眉をぎゅっと絞った難しい顔がモニターの向こうに見えた。まだ?なんて聞くのも嫌味か、とぐっとこらえていると、メールがポンと飛んできた。
今日は無理そうです、これ以上は申し訳ないので… すみませんでした。
1時間半、特に急ぎでもない仕事をしながらただ待っていただけなので、集中力はとっくに切れていた。いまからお願いしますと言われても正直、厳しかったろう。
ようやく解放されたと思ったとたん、空腹を強く感じてそそくさと帰り支度を済ませると、じゃあ悪いけどおさきに、と部屋を出た。
前の会社にいたころ、自分もあんな感じに前後左右を仕事に埋め尽くされていた。いつもいつも死にそうな気持ちでなんとか仕事をこなしていたものだったけれど、いまの自分にはもうあんな働き方はできないな、とも思う。
年齢とともに、職場での役割は変わるものなんだろう。がむしゃらに働けない代わりには、せめてひとの気分を害さず、役に立つことができるように。

陽は中天を過ぎて 2nd season

第二人生。 ここから歩いていこう、 鮮やかな夕映えのなかを。 大丈夫、自分はまだ生きている。

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